高校生時代①

高校生

中学をギリギリで卒業した私は通信制高校に通いました。

高校1年生は対人恐怖症が根強く残っていて、学校に通うことが必死でした。

高校2年生では転入生のおかげでクラスの雰囲気がガラリと変わって、私もここで変わりました。

高校3年生で対人恐怖症をほぼ克服して色んなことにチャレンジしました。

まずは、1年生からご紹介します。

私が通った通信制高校

通信制高校は月に2日間、登校して必要な単位を取得します。

登校日は日曜日と月曜日を選べるようでしたが、私は仕事をしていないので日曜日のみでした。

授業は普通に朝から始まって夕方までで6時限~7時限授業だったと思います。

登校日以外は事前に配布されているレポート作成して提出します。学年末テストぐらいはあったと思います。

この高校は昼間・夜間・通信の3つの体制でした。

夜間は手が付けれないほど元気な生徒が多く、オヤジ狩りをやってるらしいと噂で聞きました。

様々な事情を抱えた方が多くいました。

例えば、

◆私のようなひきこもりの子
◆障がい者
◆ヤンキー
◆夢を追いかけるキラキラな子
◆独特なファッションの人
◆ジェンダー
◆白髪だらけの男の子
◆目の下に濃いクマをつくってる精神疾患のお兄さん
◆カラ元気で金髪で訳アリのお姉さん
◆50代60代のおじちゃんおばちゃん
◆家庭の事情で働きながら通う子

普通の高校では出会えないメンバーたちでした。

なので、普通高校なら浮いてしまうであろう私が埋もれてしまうほど周りが濃かった(笑)

入学式

この通信制高校は制服が無かったので、入学式直前に近所のジャスコ(現在のイオン)で選んだスーツを着て参加しました(笑)

学校に向かう狭い通学路を母と歩いた記憶があります。私の顔を心配そうに何度も見る母。

笑う余裕がありませんでした。緊張して吐きそうでした。重い足取りで歩きました。

クラスメイトの数が減る

はじめはクラスメイトが30人ぐらいいました。2回目の登校日に半分。3回目の登校日にその半分

そして4回目以降は5~8人の決まったメンツが出席するようになりました。

私にとっては好都合。最高の環境でした。

しかし、学校側は少なくなったから他のクラスと合同の授業が増え、そのたびに教室を移動するのが最悪でした。

生徒であふれた教室での授業。話なんて集中して聞いていませんでした。

この頃、手術をしていない私は相変わらずクサいはずなのに、なぜなのか、高校3年間いじめられませんでした。

授業に自由参加

仕事をしている人もいたからか、午前だけ出席する人やその反対で午後だけ出席したり、みんな自由に参加していました。

それに対して先生は全く怒ることはなく。

むしろ、「出席日数は足りるのか~?」とか「仕事頑張ってるか~?」「ご飯食べてるのか~?」とか言って、距離を取りつつも心配してくれているのがよくわかりました。

中学校の先生とは姿勢が全然違いました。特殊な人が多いので先生たちも接し方をわきまえていました。

入学して半年は昼食がのどを通らなかった

それぞれがお互い干渉しないみたいな空気がありました。

話しかけることもなく話かけられることもなく、それぞれが自分の時間を過ごしました。

この頃、私は持参した弁当を食べることができませんでした。

昼食の時間に弁当箱を開くけど、ご飯がのどを通らなくて食べれませんでした。周りがコワくてそれどころじゃなかった。

いつも、家に着いたとたんにお腹がすいて弁当をガツガツ食べていました。

高校1年の私の見た目

拒食症でしたが、ご飯を食べるようになって体重が戻ってきました。それでも、やはり痩せていました。

そういえば同じクラスのヤンキーに「ねーねー、ゴボウ見たな人ぉ~」と声をかけられました(笑) わかりやすい例えだこと!

この頃の私の髪は可愛そうでした。あまりにも白髪が多くて頭だけ見ると高校生とは思えませんでした。

表面にもチラホラあり、髪をかき分けると中にどっとありました。特に襟足と耳の後ろ。

今、30代になって白髪が3・4本ありますが、歳をとった今の方が断然少ない。

歳を重ねるごとに白髪が減るという珍しい現象を体験しました。

今は存在しない喫煙所

通信制高校だったので、生徒の中には18歳以上が多くいました。

その中に喫煙者がおり、1階の玄関にある自販機の横が喫煙所になっていました。(※現在喫煙所はありません)

入学当初、自販機横でうんこ座りしているお兄さんお姉さん方の姿を見るだけで、ビビってしまい自販機を使うことが出来ませんでした。

高校とは思えない光景でしたよ(笑)

しかし、この雰囲気にも慣れ、怖い人ではないとわかって普通に使えるようになりました。

むしろ「久しぶり!」とか声をかけてくれました(笑)

登校時の葛藤

お互いに干渉しあわない学校でもやっぱり行きたくありませんでした。登校日の前日になるとお腹がキリキリ痛みました。

登校日の朝になると母が学校の近くまで車で送ってくれました。

車に乗り込むと腹痛が始まります。体を折り曲げて痛みに耐える。

体を起こして窓から学校の近くの風景が見えたとたんに、家に帰りたい気持ちがあふれ出てくる。

車を降りるときの母の心配そうな顔。学校に行かない選択はできない。ぐっと気持ちを切り替え車のドアを閉める。

角を曲がって私の姿が見えなくなると、遠くで母の車の走り出す音が聞こえていました。

下校時の解放

授業が終わって門をくぐると少し解放されました。やっと家に帰れる。

人を避けるために、生徒が通学路として使う道を外れて細い路地を歩いて帰りました。

角を曲がると、母の車がみえてさらにホッとしました。

母が私の姿に気づいて車内から手を振ります。

たまに、愛犬(大型犬)と一緒に来ることもあました。小さい車の後部座席の上にスペースがあって、そこが愛犬の定位置。

狭い定位置に体をビッチリはめ込みます。その状態で街中を走ると決まって後ろの車が爆笑するという現象が起こりました。

そんな愛犬の不細工な顔を見ると学校の疲れが一気に吹っ飛びました。わが愛犬とはいえ、破壊力がありましたね~(笑)

犬が迎えに来ると笑えました。

今でもあの道に止まる、あの小さな黒い車が目に焼き付いています。

放課後、母とデート

学校からの帰り道にロイヤルホストというファミレスがありました。

たまに、母が「今日はデザートでも食べて帰ろうか」といって、たまに立ち寄っていました。母もこれが楽しみのようでした。

学校であったことを話すわけでもなく、ただデザートを楽しむ。

今思えば、暗い顔の娘を少しでも元気づけようとしていたのでしょうね。

疲れたときの甘い物は心と体にしみました。